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鼠径ヘルニアと大腿ヘルニア
Ｑ：鼠径（そけい）ヘルニアと大腿（だいたい）ヘルニアについて教えてください。
Ａ： ヘルニアとは、体の中の臓器などが、本来のあるべき部位から脱出した状態をいいます。脱出するもの（ヘルニア内容）で腸が多いのが、�狠δ沖瓩噺世錣譴襪罎┐鵑任后Ａ遊舵瑤�ら脱出するヘルニアを鼠径ヘルニアといい、その脱出する部位によって、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアに分類されています。
鼠径ヘルニアは鼠径部の膨隆（ふくらみ）を主な症状とします。外科の病気では最もよくみられる良性疾患の一つで、治すには手術が必要です。
外鼠径ヘルニアは、腹壁動静脈という血管の外側から脱出し、内鼠径ヘルニアは、この血管の内側から脱出するのが特徴です。
大腿ヘルニアは、高齢の女性に多く、ヘルニア症例の5〜10％くらいとされています。
おなかの中の臓器が大腿輪という隙間を通って出てくるもので、足の付け根辺り（鼠経ヘルニアより下方）が膨れてきます。ヘルニア門（大腿輪）が狭く、嵌頓（かんとん・脱出したまま戻らなくなること）を起こしやすいので、緊急手術になることもまれではありません。早期に治療した方がよいでしょう。治療法は、鼠径ヘルニアと同様に手術です。これらのヘルニアの手術方法は、メッシュを用いてヘルニアが脱出する部位（ヘルニア門）をふさぐ、「テンションフリー法」が基本となっています。
山本裕（ゆたか）先生
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL：084（943）2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。（「リビングふくやま」2020年4月10日号掲載）
