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※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です 下肢静脈瘤になりやすい人は?(その2)
Q:静脈瘤(りゅう)ができやすい要因について教えてください。
A: 下肢静脈瘤ができやすい「三大原因」は〔1〕長時間の棒立ちの仕事〔2〕妊娠、出産〔3〕遺伝的体質─で、前回の〔1〕に続いて今回は〔2〕の原因について話します。
女性の静脈瘤の多くは妊娠をきっかけとして発病します。妊娠中は下腹部や下肢に、しみのような細い血管が浮いてくることが多く、また表在静脈(皮下の浅いところを走っている静脈)も普段より目立ってきます。出産後に徐々に消えますが、一部が消えずに残り、そのうち再び目立ってくる場合があります。これが静脈瘤ができる一つのパターンです。
妊娠後半になると子宮が大きくなるとともに、胎児に酸素や栄養を供給するため子宮周辺の血液の流量が増えてきます。そのため女性ホルモンの作用によって血管が拡張し、静脈内を流れる血液も多くなります。大きくなった子宮によって足の付け根にある大伏在静脈と深部静脈との合流部分にある弁に、強い圧力がかかるようになります。骨盤内の血液量も増えているため、弁の負担はさらに大きくなり、逆流が起こりやすくなります。
統計的には、1人目の妊娠・出産で下肢静脈瘤ができる人は約15%、2人目では約30%、3人目では約60%とというように妊娠、出産の回数が増えるほど下肢静脈瘤になる割合は高くなっていきます。
こぶのように膨らんだ静脈瘤
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※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2019年11月8日号掲載)
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