土屋先生の噛めるはな歯（し）　vol.261

Ｑ：今回は歯の進化についてお話を聞きます。

Ａ：　歯の進化について端的に分かるのが「親知らず」です。昔の人は親知らずを含め、上下で32本生えそろっていました。主に硬い物を食べていたので顎の骨格がしっかりしており、歯が摩耗することで親知らずの生えるスペースが十分にある状態でした。ところが、現代人は食事が柔らかいものに変わったことで歯が摩耗せず、顎も小さくなった結果、親知らずが生えるスペースがなくなってしまったのです。
　実際に親知らずが斜めに生えている人や、生えてこない人、また親知らずが顎の中に全くないという人もいます。進化なのか、退化なのか分かりませんが、親知らずには明らかな変化が見られるのです。小臼歯や前歯などが先天的に欠損している方は何らかの処置が必要になりますので、かかりつけの歯科医院で異常がないか、診てもらうことをお勧めします。
　次回は歯並びの進化について、お話します。

　

　
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土屋歯科医院　御船町1-12-6
TEL：084（931）5701

※このコラムは、私たちの大切な歯について、土屋歯科医院理事長・土屋浩昭先生に伺っています。毎月2回掲載。（「リビングふくやま」2019年11月8日号掲載）