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このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。 | 福山リビング新聞社が運営する女性のための生活情報サイト 福山のイベント・グルメ・エンタメ・お出かけ情報満載!

静脈瘤について教えてください

Q:妊娠すると下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)になりますか。

A: 妊娠・出産をきっかけに静脈瘤になることは、よくあります。妊娠によって子宮が大きくなり、骨盤内を流れる血液の量が増えると腹圧が高くなり、また静脈が直接圧迫されることもあって、足の付け根にある大伏在静脈の弁に強い圧力がかかります。また、妊娠中はホルモンの作用で血管の伸展性(広がりやすさ)が増して、静脈は膨らみやすくなります。そのため、表在静脈は拡張し、静脈の中にある逆流を防止する弁も広がります。そして弁が静脈圧の負担に耐えられなくなると弁不全(弁のしまりが悪くなる)が起こり、静脈瘤になります。最初の妊娠の時は異常がなかった人も、第2子以降の妊娠・出産によって下肢静脈瘤ができるケースは少なくありません。いったんできると、その後の妊娠・出産のたびに症状が進んでいくようです。
 

Q:出産後の静脈瘤は自然に治ることもあると聞きましたが本当ですか。

A: 自然に治ることもあります。妊娠中は静脈の拡張が目立っていても、出産すれば静脈の圧迫がなくなり、血液の流れはすぐに改善されますから、大事な表在静脈の弁が壊れていなければ、静脈瘤もほとんど目立たなくなります。ただし、一見正常に戻ったように見えても、伏在静脈の弁不全が残ってしまうと、いずれ再び静脈瘤が出てくることになります。
 
こぶのように膨らんだ静脈瘤

山本裕(ゆたか)先生
 
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777

※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2019年5月11日号掲載)
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