福山リビング新聞社が運営する女性のための生活情報サイト 福山のイベント・グルメ・エンタメ・お出かけ情報満載!
※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です 「お尻の腫れと痛み」その【2】嵌頓痔核
Q:お尻が急に腫れて、すごく痛みます。痔になったのでしょうか。
A: お尻が急に腫れる病気には、前回お話しした血栓性外痔核や嵌頓(かんとん)痔核などがあり、強い痛みを伴います。今回は、嵌頓痔核について話します。
Q:嵌頓痔核とは、どんな病気なのですか。
A: 内外痔核に血のかたまり(血栓)がたくさんできて、脱肛したまま戻らなくなったものを嵌頓痔核といいます。
内痔核が大きくなると、クッション部分(肛門を締める役目をする)の組織が伸びて、排便の時肛門から出てしまいます(脱肛)。
初めのうちは自然に戻りますが、次第に指で押し込まないと戻らなくなり、最終的には押しても戻らなくなります。内痔核が脱肛するまで悪化すると、外痔核を併発することが多く、2つ合わせて「内外痔核」といいます。内外痔核が脱出して戻らなくなると、肛門周囲がひどく腫れて、強い痛みを伴い大変つらくなります。
もともと痔のひどい人が便秘や重労働で無理をしたり、お尻を冷やした時に嵌頓した状態になります。安静にすると楽になり、腫れ・痛みは次第に引いていきます。痔の治療薬を使うとより早く楽になります。
しかし安静や薬が無効で、嵌頓状態が続いてさらに悪化すると、壊死に陥ることもあるので、お尻が急に腫れて強く痛む時には、早急に専門医の診察を受けて、適切な治療を受けられるようお勧めします。嵌頓は、長い間痔に悩み、ひどくなった人に起こりやすいので、思い切って根本的な治療を受ける機会にする方がよりよいと思います。
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2018年8月8日号掲載)
COPYRIGHT FUKUYAMA LIVING SHINBUNSHA ALL RIGHT RESERVED.