土屋先生の噛めるはな歯（し）　vol.199

Ｑ：今回はホワイトニングの痛みについて、お話を伺います。

Ａ：　痛みの原因を知るには、ホワイトニングのメカニズムについて知っておくことが必要です。過酸化水素を歯の表面で反応させることで、フリーラジカルという物質が生成されます。この物質が歯の内部に浸透し、着色物質を分解することで歯は白くきれいになります。この反応の副生成物が歯を脱水状態にするため、痛みが生じるのです。
　なぜ歯が脱水状態になると痛みが出るのか。これは、動水力学説で説明できます。歯は表層からエナメル質・象牙質・神経の3層構造となっており、薬液で白くする標的は象牙質です。象牙質には組織液で満たされた神経に通じる穴が無数に開いており、外からの刺激によって組織液に変動が起こると神経が刺激され、歯に痛みが生じます。これがホワイトニングの痛みの原因です。
　次回は、ホワイトニング後に生じる色の後戻りについてお話しします。
　

　

　
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土屋歯科医院　御船町1-12-6
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※このコラムは、私たちの大切な歯について、土屋歯科医院理事長・土屋浩昭先生に伺っています。毎月2回掲載。（「リビングふくやま」2017年3月11日号掲載）