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※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です 日帰り手術について
Q:日帰り手術について詳しく教えてください。
A: 日帰り手術は、手術当日に来院し、手術終了後に状態が安定していることが確認できた時点で帰宅するというものです。従来なら数日から1週間程度入院しなければ受けられなかった手術が、手術を受けた当日に帰宅できる医療で、例えば当院では、下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)や鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)、イボ痔(じ)などの肛(こう)門疾患などを対象に行っています。
手術前に心電図、胸部X線検査、血液検査などを行い、心臓や肺の働きなどに問題なく、安全に日帰り手術ができると判断された方に行われます。手術前の診断で問題になるのは、心筋虚血や高血圧、不整脈などの心・循環器系の異常が最も多く、これらの問題を解決した後に手術を行います。手術は、入院して行う方法と全く同じ内容の根治手術です。
Q:手術後の帰宅の可否判断はどのようになされますか。
A: 帰宅するためには、麻酔がきちんと覚めていることが重要です。
具体的には、わが国で「日帰り麻酔後の帰宅基準」が提唱されており、これによって判断します。その基準は、〔1〕バイタルサイン(血圧・脈拍・呼吸など)〔2〕移動(めまいがなくしっかり歩行できる)〔3〕悪心・嘔吐(おうと)の有無〔4〕疼(とう)痛の程度〔5〕手術部位からの出血の有無─。これらに関して観察し、条件を満たせば帰宅が可能と判断します。簡単に言えば、「一人でトイレに歩いて行け、自力で排尿できる」ことが帰宅の条件になります。
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2016年1月23日号掲載)
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