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※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です 下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術
Q:最近はほとんどの下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)がレーザーで治療されているそうですが、治療の実際を教えてください。
A: 近年、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼(しょうしゃく)術(EVLA=endovenous laser ablation)は、 信じがたいほど急速に進歩し、普及しています。現在、先進国では、EVLAは、下肢静脈瘤治療のゴールドスタンダードとなり、病気の静脈そのものを引き抜いて除去するストリッピング手術に完全に取って代わっています。
日本でも、2011年に980nm波長のレーザーが保険適応となり、2014には、より治療効果が強力で、副作用の少ない1470nmのレーザーが市販され、以後下肢静脈瘤の治療は、確実に血管内治療の時代に入っています。当院でも、約3000例のレーザー治療を行い、患者さんの満足度も高いようです。
レーザー治療の対象になるのは、足の付け根の静脈から逆流する大伏在静脈型と、ひざ裏の静脈から逆流する小伏在型静脈瘤です。逆流している病気の血管内に径約1mmの光ファイバーを挿入。その先端から血液と静脈壁に直接レーザーを照射して焼灼し、静脈をふさぎます。ストリッピング手術のように、静脈を引き抜かないで、ふさぐことにより逆流を止めて根治を図ります。
こぶのように蛇行した「伏在型静脈瘤」
【この記事の問い合わせ】
山本醫院 福山市引野町北2-8-28
TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2015年12月12日号掲載)
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