土屋先生の噛めるはな歯（し）　vol.165

Ｑ：「食欲の秋」とよく言われますが、なぜ秋には食欲が増すのですか？

　
Ａ：　食欲は日照時間と気温の変化に影響を受けていると考えられています。精神の安定化を保つ脳内の神経伝達物質であるセロトニンの分泌量は日光の当たる時間によって調整され、日照時間が減少する秋には、夏に比べて分泌量が減少することが知られています。セロトニンの分泌を促進するには、睡眠と糖質やタンパク質の摂取量を増やすことが必要。ですから、秋に食欲が増すのは本能的にたくさん食べたり、眠ったりすることでセロトニンを増やし、精神の安定を保とうとするためと考えられています。
　また、秋になり気温が低下すると体温保持のため体の熱生産が高まり、基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がればそれだけエネルギーを使いますので、その分を補給しようとお腹が空くこともうなずけますね。次回は食欲の秋に食べ過ぎないようにするための対処法についてお話しします。
　

　

　
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※このコラムは、私たちの大切な歯について、土屋歯科医院理事長・土屋浩昭先生に伺っています。毎月2回掲載。（「リビングふくやま」2015年10月10日号掲載）