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※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です 便秘のタイプと特徴について
Q:便秘には、いろいろなタイプがあるそうですが、それぞれの特徴を教えてください。
A: 一般に便通は24時間ないし、48時間に1、2回規則正しくあるのが普通で、便秘の場合は排便が3日から数日に1回ということが多くなります。3日以上排便がない状態、または、毎日排便があっても残便感がある状態を“便秘”と定義している学会もあります。
便秘はその原因から、「続発性便秘」と「特発性便秘」の2つに大別されます。続発性便秘は、大腸がんや甲状腺機能低下症などの病気や、抗コリン薬など、薬剤の副作用が原因となり、「器質性便秘」とも呼ばれています。これらが疑われる場合には、大腸内視鏡検査や血液検査を行って、病気を見逃さないようにしなければなりません。
便秘を訴える患者の多くは特発性便秘で、弛(し)緩性、直腸性、過敏性腸症候群(IBS)の3つのタイプがあります。それぞれ治療法が異なるため、注意が必要です。弛緩性は、大腸の蠕(ぜん)動運動が弱く、便の進みが鈍化するため、排便回数が少なく、便が硬いのが特徴です。直腸性は、大腸は順当に通過するものの直腸で便が停滞、便意は毎日ありますが排出困難、または少量しか出ず、残便感があります。IBSは、腸が知覚過敏によって起こることが多く、便秘型、下痢型、その両方を繰り返す混合型があります。
便秘の治療にはよく下剤を使いますが、種類によっては逆効果になり、苦しむことになるので、まずタイプを見極めることが大切です。ただし実際には複数の要因が集まって起こることも多く、2種類の治療を並行する場合もあります。
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TEL:084(943)2777
※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。
(「リビングふくやま」2014年11月15日号掲載)
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