土屋先生の噛めるはな歯（し）　vol.116

Ｑ：歯の詰め物が原因で金属アレルギーになるって、本当ですか。

　
Ａ：　体に侵入してくる異物に対して免疫が過剰に反応するアレルギーが近年次々と出現し、歯科治療でも金属アレルギーが問題となっています。
　口の中の環境は過酷で、熱いものや塩辛いもの、酸っぱいものを食べる上に、強い力が歯に加わります。このような環境で、口の中の金属は酷使されているのです。そのうち金属が腐食し、金属イオンとなって体の中に溶け出すことがあります。この金属イオンが、口の中の血液やたんぱく質、細菌などと結合し、ハプテンと呼ばれる複合体を形成し、これが抗原となって、アレルギーを引き起こすのです。
　症状は、口内炎、手足に水泡ができる掌蹠膿疱症（しょうせきのうほうしょう）など。肌荒れ、シミ、しわ、肩凝り、ひざの痛み、頭痛やさまざまな神経症状も金属アレルギーが原因といわれます。次回は、金属アレルギーの治療法について。
　

　

　
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※このコラムは、私たちの大切な歯について、土屋歯科医院理事長・土屋浩昭先生に伺っています。毎月2回掲載。（「リビングふくやま」2013年9月14日号掲載）