日帰り手術について

Ｑ1：最近よく耳にする“日帰り手術”について教えてください。
Ｑ2：どんな病気が日帰りで手術できるのですか。具体的に教えてください。

　
Ａ1：日帰り手術というのは、これまでなら数日から1週間くらい入院しないと受けられなかった手術が、手術を受けたその日のうちに帰宅できる医療です。
　手術に必要な検査はあらかじめ外来で行い、心臓や肺の検査、血液検査などで問題がなく、安全に日帰り手術ができると判断された方に行われます。手術当日の午後に来院し、手術を終えた後1時間程度の経過観察で問題なければ帰宅できます。
Ａ2：手術後に、継続した特別な治療や安静が必要なく、麻酔が完全にさめた状態で、食事をしたり、トイレに行ったりということに問題がなければ帰宅できるわけで、これらの条件が満たされるとき、日帰り手術の対象になります。
　外科では、下肢静脈瘤（かしじょうみゃくりゅう）や鼠径（そけい）ヘルニア、痔（じ）などの肛（こう）門疾患、内視鏡的胃・大腸ポリープ切除術などが、その対象になっています。
　このほか、胆石症や乳腺（せん）疾患、気胸、多汗症の手術などでも行われています。最近は学会でも日帰り手術についての発表が増えており、シンポジウムなどで、真剣に話し合われています。
　病気を治したいと思っても、育児や介護のために入院できず、これまで治療をあきらめていた方にとって、病気をきちんと治すチャンスができ、朗報となっています。


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※このコラムは、山本醫院院長・山本裕先生に伺っています。（「リビングふくやま」2012年1月21日号掲載）