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※次回発行は12月27日号(ネット新聞は26日アップ)です けがをしたらまずどうしたらいいの?
前回(5月21日号)ではキズの本来の治癒能力を助けてやるために、“細胞成長因子”と呼ばれる、治るのに必要な命令を出す物質がしみ出てくるのを逃さないようにするのが「湿潤療法」です、というお話をしました。
今回は、「けがをしたらまずどうしたらいいの?」という疑問にお答えします。
けがの種類はいろいろありますが、「湿潤療法」が役立つのは、すり傷・切り傷・やけどなどの開放創と呼ばれる、皮膚表面が傷んでしまったけがです(打ち身・ねんざなどには使えません)。
例えば道で転んでひざにけがをしてしまったとしましょう。キズは少し出血したようになり、中には小さな石や砂が入ってしまったりします。早く治すために一番重要なことは、感染を起こさないこと、つまり化膿(のう)させないことです。
キズに残った石や砂などは、化膿の原因となります。けがをしてしまったらすぐに傷口をきれいな水道水で洗い、土・砂・泥などを流しましょう。 キズを水で流した後はいよいよ湿潤療法の出番です。「消毒はしないのですか?」と、質問を受けることがありますが、キズそのものは消毒しません。キズの中には傷んでしまった細胞もありますが、正常の細胞もあります。消毒薬は、今からキズを治していくのに必要な正常細胞も傷つけてしまいますし、なんと言っても、消毒薬はキズにつけると痛いです!
次回は「家庭でできる湿潤療法」についてです。
【この記事の問い合わせ】
青葉台クリニック 福山市青葉台1-10-20
TEL:084(947)6565
※このコラムは、青葉台クリニック 院長・金子克彦先生
に伺っています。
(「リビングふくやま」2011年7月16日号掲載)
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